最近、ソリューションビジネスという言葉を耳にするようになりました。
ソリューションビジネスとは、顧客の課題に対する解決策を提案するビジネスで、主にIT業界などで使われている言葉ですが、私は病院こそソリューションビジネスであるべきだと思っています。
患者様は、2つの問題を抱えて来院されます。
それは病気や怪我という現実の問題と、その問題を持ったゆえに生まれてくる不安などの心の問題です。
患者さんの抱えている直接的な問題(病気・怪我など)を解消するための医療技術。そして、病気や怪我を持つことで生まれる間接的な問題(不安・恐れなど)を解消するためのホスピタリティ。
この両方を兼ね備えることで、患者さんの抱える2つの問題を解決し、本当の健康を提案するのが医療の本来あるべき姿なのです。
そのためには、医師は「医療技術」というスキルを向上させるだけでなく、「コミュニケーション能力」を身につけ、医療の現場に人間性を取り戻すことが必要だと考えています。
それは患者さんが抱えている心の問題というものが、人間の心に触れることでしか解決することが出来ないからです。
単なる医療技術の提供から、患者さんの問題を解決するソリューションビジネスへ。
そうすることで、病院は患者さんとの繋がりを構築することができるホスピタリティ産業になることができる。
そして、病院が本物のホスピタリティ産業になった時に、患者さんに選ばれる病院になることができるのです。
また、一人ひとりの医師が本当の医療を提供できるようになることは、患者さんのためだけでなく、医師自身の人生も豊かにし、地域にとっても有益であり、次の時代にとっても深く意義のあることです。
そのような本当の医療を提供できる病院を作るお手伝いをすることが、私の目標であり、それを目指して、私自身も常に自己を成長させたいと思っています。
メディカル・パーソナルアドバイザー 井上裕之