メディカル・パーソナルアドバイザー。1963年、北海道生まれ。1992年東京歯科大学大学院卒業。2004年NY大学インプラントプログラムリーダーになる。いのうえ歯科医院理事長。理想的な病院を作るために2006年経営学博士を取得。世界の経営学や成功哲学を学んだ企業改善理論は医療業界にとどまることなく、一般の企業からも経営指南の依頼を受けている。
1971年生まれ。株式会社PATIER(広告代理店)、有限会社MUSUHI(コンサル業務)の代表取締役。現場の経験から生み出された独自のマーケティング理論と販売テクニックで多くの企業の売上を伸ばす。船井総合研究所を始め全国でセミナーも行っている。
- 妹尾:
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本日はよろしくお願いします。
いきなりですけど、自ら医師であり、病院経営者でもある井上先生がされている、メディカル・パーソナルアドバイザーというのは、どのようなアドバイスをする存在なのですか? - 井上:
- メディカル・パーソナルアドバイザーは、一言で言えば、患者様と医師を繋ぐアドバイスをする存在です。
- 妹尾:
- 患者さんと医師を繋ぐ…ですか?
- 井上:
- そうです。
患者様は病気や怪我という状態になった時に、病院に足を運びます。
そして体で調子の悪い部分を治すための治療を受ける。でも、患者様の調子が悪いのは体だけでは無いのですね。
体が弱ると、自然と心も弱くなってくる。病気になったために不安や恐怖、迷いを持っている患者様は多いのです。
病気や怪我を治すためには、自分の抱えている不快感や症状、それからどんな健康状態を取り戻したいのかということを医師に正確に伝えることが必要です。だってその情報を元に、医師は検査方法や治療法を考え、選択するのですから。
しかし、心に不安や恐怖、迷いを持っている状態で、医師に正常な情報を伝えることが出来るでしょうか?
私の経験では、できない方の方が多いと思います。
白衣症候群というものがあるように、患者様は、普通の状態でも病院に来るだけで緊張されます。その上、心が正常で無い状態だとしたら、きちんと相談したり、正確な情報を伝えることなんて出来ないものなのです。
- 妹尾:
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確かにそうですね。私自身も病院に行った時に、治療室で自分の症状を上手く説明できなかったことがあります。それに、こんなことも相談していいのかなぁって迷った経験もありますね。やはり医師の前に行くとそれだけで緊張しますよね。
- 井上:
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私の経営しているいのうえ歯科医院では、そんな患者さんのことを考えて、治療室以外にカウンセリング室を準備しています。治療する場から離れてゆっくりお話しすることで、本当の症状や、患者さんが取り戻したい健康状態を知ろうとするためです。